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浜松市郊外の井伊谷は、徳川家康公の四天王のひとり、井伊直政の出生地。
2017年には直政の育ての親で、井伊谷城主・井伊直虎が主人公の大河ドラマ『おんな城主 直虎』(NHK)が放送されました。
今回は浜松市地域遺産センターで開催されている大河ドラマ『おんな城主 直虎』回顧展も交え、現在の井伊谷城周辺様子を画像多めでお届けします。直虎ゆかりの地へ、いざ!
目次
上:直虎ゆかりの地の風景(久留女木の棚田と龍潭寺)、左下:直虎ゆかりの地MAP、右下:浜松市のマスコットキャラクター・出世法師直虎ちゃんの顔ハメパネル
浜松城やJR浜松駅から北北西へ約15キロ。
浜松市北区井伊谷地区にある「浜松市地域遺産センター」では、2017年に放送された大河ドラマ『おんな城主 直虎』回顧展を2024年1月14日(日)まで開催しています。
『おんな城主 直虎』の主人公・井伊直虎は、父や祖父、許婚だった直親などが次々と亡くなったため、井伊家の当主として戦国乱世を生き抜きました。
直虎が育てた直政(幼名・万千代)は直親の忘れ形見。のちに徳川四天王のひとりとして活躍します。
館内に入ると、まずは大きな出世法師直虎ちゃんの顔ハメパネルがお出迎え。
井伊直虎の足跡を辿るゆかりの地MAPには、浜松城も描かれています。ドラマ初回のタイトルバック上映も必見です。
壁面には人物相関図や全50話の作品場面を紹介したパネル展示が。懐かしいオープニング曲を聴きながら、ご覧ください。
階段を上って2階通路の階段寄りには、直虎の衣装も展示されています。頭巾は実際に柴咲さんが着用したものなんですよ。
また、展示室との壁面の間には、「おんな城主 直虎 大河ドラマ館 メモリアル展示」があります。
2階では企画展「土に埋もれた浜松の原始・古代」と、常設展「戦国の井伊谷」を開催しています。
企画展の開催期間は2023年6月18日(日)まで。浜松市内の遺跡を発掘調査した際に出土した、弥生時代から奈良・平安時代の出土遺物の中から、特徴あるものを展示しています。
左上:高台(こうだい)内側を墨壺代わりにした墨書(ぼくしょ)土器、右上:陶馬(とうま)、下:市内複数の古墳から出土した埴輪(はにわ)
浜松は古墳時代、西のヤマト政権の中枢と、東国との間に位置することから文化の交流地点でした。また、奈良・平安時代の遺跡からは、都との接点が認められる、さまざまな出土遺物が発見されています。
陶馬は小さいけれど写実的で、手綱や鐙(騎乗時に足を踏みかけるもの)がしっかりと作り込まれているんです。
常設展は企画展の奥に。
正面はプロジェクションマッピングとジオラマが融合した「井伊谷戦国絵巻」のコーナーです。
左上:「井伊谷戦乱記」、右:「直虎物語」
「直虎物語」と「井伊谷戦乱記」の映像作品が、それぞれ5分間ずつ休憩を挟みながら投影されるので、好きなタイミングでどうぞ。
「武田軍がどこから井伊谷を攻めて来たのか分かりやすい」と好評です。
壁の端から始まる「井伊氏の歴史をひもとく」
「井伊谷戦国絵巻」を見終えたら左側へ進み、展示場内をぐるりと見るのがお勧めです。
井伊氏の発祥は平安時代中期。初代・共保が誕生したと伝わる井戸は、ドラマの中で「ご初代様の井戸」と呼ばれています。
井伊直親愛用の「青葉の笛」(レプリカ)
直虎の元・許婚、井伊直親の愛笛「青葉の笛」のレプリカが展示ケースの中に。
実物は寺野六所神社(北区引佐町渋川)が所蔵しています。展示ケース脇のスピーカーから流れるのは青葉の笛(レプリカ)の音色です。
「青葉の笛」のレプリカの近くには、展示ケースに入った軍扇が。これは直政が小牧・長久手の戦いの折に使用した「日月松図扇」です。
引佐町内(北神宮寺遺跡)から出土した中世の土器
引佐町内から出土した中世の土器は、もしかしたら井伊氏家臣の誰かが使ったものかもしれませんね。
井伊谷城復元模型は、井伊谷城跡や井伊氏居館跡など、直虎ゆかりの地の位置関係が分かりやすく作られています。
展示場内をぐるりと一周すると、最後に現れるのは額入りの「おんな城主」と「直虎」の文字です。
そう、これはドラマの題字揮毫。なんと、MaayaWakasugi(マーヤ ワカスギ)氏による本物なんです。常設展の締めくくりにぜひご覧ください!
浜松市地域遺産センター(浜松市役所公式サイト)(外部リンク)
浜松市地域遺産センターから北へ。
井伊谷城は、標高114メートル・比高(麓からの高さ)約80メートルほどの小高い山に築かれた山城です。
戦国時代に井伊氏の居城として築かれ、山頂へ土塁に囲まれた曲輪が構築されました。曲輪の南側には大手門跡が、西側には搦手門跡が見られます。
無料貸し出しの杖あり(使用後は要返却)
城跡へは上り口から徒歩10~15分(各人の体力による)。
ここからだと、それほど急坂に見えないかもしれませんが、さて、どうでしょう!? 途中に休憩用のベンチがあるので、疲れたら休憩を取りましょう。筆者はもちろん休憩します。
山頂の平坦部分にある展望台からは、井伊谷の風景が一望できます。
ドラマ放送から6年。あの頃に訪ねた方もそうではない方も、直虎が守った井伊谷をご覧ください!
手元にあると心強い井伊谷探訪MAP
直虎ゆかりの地めぐりをする時に、便利なのが井伊谷探訪MAPです。
『おんな城主 直虎』放送時に作成したものなので、店舗情報等は当時のままですが、遺跡の場所は変わっていないため手元にあると心強いでしょう。
配布場所は浜松市地域遺産センター2Fと、その東隣に立つ浜松市引佐協働センターです。協働センターは職員に欲しい旨を伝えてくださいね。
※どちらも開館時のみ対応
ドラマ内では井伊谷城として、天竜区水窪の高根城でロケが行われました。高根城は、こちらで紹介しています▼
なお、井伊谷城跡には専用駐車場がありません。車で向かう場合は、浜松市地域遺産センターの駐車場をご利用ください。
井伊谷城跡の麓に鎮座している二宮神社は、井伊氏の橘の家紋にかかわる多道間守(田道間守とも)と、南北朝時代に井伊氏が奉じていた宗良(または、むねよし)親王をお祀りしています。
本殿前に控えている狛犬の台座には井桁の中に橘紋が。これは同神社の神紋なんですよ。
本殿の向かって右側の天王社には、小野但馬守政次を御祭神とする「但馬社」が合祀されています。筆者はそっと手を合わせました。
お社付近の掲示板は、政次を演じた高橋一生さんの出演情報などが掲示されているため、直虎ファンの間で密かに人気です。
二宮神社から足切観音堂への左折ポイントは、この大岩
足腰の神様として篤い信仰を得ている足切観音堂
二宮神社から徒歩わずか。やや広い空間に建っているのは足切観音堂です。
戦国時代、この辺りに直虎の大叔父にあたる井伊直満たちの館があったとされています。直満たちの館の面影は残っていませんが、宗良親王にゆかりのある足切観音堂がひっそりと佇んでいます。
塚を守っているかのように繁るタブノキ
浜松市地域遺産センターから徒歩約5分。井殿の塚は直満・直義兄弟の供養塔です。
彼らは、直虎の父に仕える小野和泉守(政次の父)が今川義元へ「2人が謀反を企てている」と讒言 (虚偽を含む内容を、目上の人物へ告げること)したことにより殺害されました。
塚の上には供養塔として、2基の宝篋印塔 が並んでいます。
道路から見た井殿の塚
井伊氏居館跡の説明板は引佐町第四区公民館の壁前に
井殿の塚から徒歩わずか。井伊氏の居館は、この周辺一帯に。戦 のない平時は館で暮らしていたと考えられます。
現在では宅地化が進み、居館の堀跡が水路として引佐町第四区公民館の近くに残るだけです。
井伊氏居館の名残となる水路
水路が直角に曲がったところが、堀の南西隅の名残とされる
引佐町第四区公民館の西側にある水路は、居館の周囲を囲った堀の名残とみられています。
堀跡が水路として残されているのは、ごく一部。見学の際にはフェンス内や畑地などに入らないようご注意を。
井伊直虎が生きたのは、天下が麻の如く乱れていた戦国時代。
2023年の大河ドラマ『どうする家康』(NHK)の時代とも近く、直虎が育てた直政も登場します。「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」について、こちらをどうぞ▼
大国に翻弄された女城主ゆかりの地が、今、どのようになっているのか訪ねてみませんか?
(2枚目の写真:編集部・夏目実季、文およびその他の写真:麻生のりこ)
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