スズキ歴史館

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スズキ歴史館


スズキ歴史館の展示スズキ歴史館の展示

クルマのたのしさ、心を走る。

ただの歴史館と思うなかれ。
この楽しさは、アミュ-ズメントテ-マパ-ク。
感性を揺さぶる趣向で、
クルマづくりのすべてを教えてくれます。

日本の“車史”に重なるスズキの歴史

 階段の上を天蓋のように覆う布。3階まで登りきると、布が織り出されている機械がある。約百年前、創始者鈴木道雄が発明した日本初の格子柄が自動で織れる織機。「ガチャコン」と威勢の良い音を立てて動くものも展示されている鈴木式織機のコ-ナ-がスズキ歴史館の出発点だ。

 日本初の軽四輪乗用車『スズライト』を開発したときの熱い物語は、“プロジェクトX”風のドキュメント仕立てでオンエア。『スズライトキャリイ』コ-ナ-では古い写真からCGで起した浜松の街並みが再現され、昭和のノスタルジ-も味わえる趣向。オ-トバイの原点となるエンジン付自転車の誕生物語は、実写とアニメをミックスした紙芝居風。どのコ-ナ-も、丁寧な音声ガイドと飽きさせない工夫で、モノづくりの裏にある人間ドラマにひきこまれる。順路後半は、全国一律47万円という画期的価格と使い勝手で一世風靡した『アルト』や『ワゴンR』など、ヒット車が生まれるまでの苦労や熱意を知ることができる。ボンネットに有名人のサインが書かれたお宝車も見逃せない。

 日本の車史に重なるスズキの歴史がわかる3階を見学したあとは2階へ。そこでは、1台の車がどうやって作られるかを見ることができる。

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否が応でも“クルマ博士”になる

 最初に見学者を迎えるのは、開発会議のテ-ブル。席に着くと前方のスクリ-ンに会議のやりとりが映し出され、自分もスタッフになったよう。机上に小さな自動車がホログラムで現れるという驚きの仕掛けも。次のブ-スでは、デザイナ−が車の細部までデザインしていく様子が、パソコン上でわかりやすく展開されていく。実物大の模型を、特殊なクレイ(粘土)でつくり上げていく工程も興味深い。コンピュ-タ制御でおおよその形をつくり、あとはモデラ-と呼ばれる特殊技能を持つ人間の手で、千分の1ミリ単位にこだわり仕上げる。最後は銀色のフィルムを貼り、光の反射をわかりやすくして微調整をする緻密さなのだ。

 工場での生産の様子をベルトコンベアの上からという特別な視点で見ることができる3Dシアタ-や、金属を円盤に加工し、削ってギアをつくる工程、ラインでエンジンやシ-トをとりつける様子など、実車を展示したフロアは見どころ満載。なかでも工場で活躍するロボットにボタンで指示を出して実際に動かすことができるブ-スは圧巻の面白さ。さらに、ミニチュアカーのお土産が出てくる仕掛けまであるのだ。時間が過ぎるのもあっという間のスズキ歴史館。楽しい時間を過ごしたあとは、誰もがクルマ博士になれる。

3Dシアター3Dシアタ-
『ファクトリ-アドベンチャ-』

巨大なトイレットペ-パ-のような鉄板ロ-ルがカットされ、プレスされてドアの形に。意志を持つ生き物のような溶接ロボットの手の動き。“未来感”あふれる組み立て工場の様子を映した迫力の3D映像。感動の10分です。