今回訪れたのは、JR浜松駅北口より徒歩10分の「浜松市楽器博物館」です。
1995年に開館し、今年で30周年を迎えました。館内に入るとキラキラと宝石のような輝きの大きな楽器がお出迎え。
「ここが楽器博物館?」とココロが躍るような色鮮やかな楽器や珍しい形をした楽器は、まるで芸術作品を見ているようです。
館内展示には、楽譜が読めなくても音楽が苦手な方でも楽しめる、さまざまな工夫が施されています。
日本で唯一の公立楽器博物館として多くの人を魅了している「浜松市楽器博物館」は「見て」「触れて」「体験」しながら楽器の魅力を知ることができるスポットです。
今回は、そんな「浜松市楽器博物館」をご紹介します。
目次
「浜松市楽器博物館は」は、世界中から集められた楽器などの資料展示をはじめ、コンサートなどに使う天空ホールや自由に楽器や音具が演奏できる体験ルームがある日本で唯一の公立楽器博物館です。
写真提供:浜松市楽器博物館
「世界の楽器を偏りなく平等に展示して、楽器を通して人間の知恵と感性を探る」と話すのは広報担当の増田博行さん。
楽器といえばピアノやヴァイオリンなどのヨーロッパの楽器、尺八や三味線などの日本の楽器がすぐに思い浮かぶと思いますが、浜松市楽器博物館はそれだけでなく、アジア、アフリカ、オセアニア、アメリカなど、世界中の楽器を平等に展示しています。
写真提供:浜松市楽器博物館(アジア)
写真提供:浜松市楽器博物館(アフリカ)
写真提供:浜松市楽器博物館(日本の雅楽)
音を出すために作られた道具であれば「楽器」としての展示対象になるため、動物の爪で作られた楽器やその土地で食されている動物の抜け殻を使った珍しい楽器なども展示。
各国の風土や歴史背景なども一緒に学ぶことができます。
写真提供:浜松市楽器博物館(バリガムラン)
浜松市楽器博物館の収蔵楽器数は約3,300点、そのうちの半数の約1,500点が展示されています。
ほとんどの楽器はガラスケースに入っていない露出展示のため、近づいてさまざまな角度から眺め、楽器の持つ素材感や質感を間近で見ることができます。
写真提供:浜松市楽器博物館(鍵盤楽器)
広報の増田さんが「煌びやかな装飾がされた鍵盤楽器も、裏面は木目が露出している・・・などとといった面白い発見もありますよ」と教えてくれました。
ただし、展示楽器は大切な文化財なので触れることはできません。ルールを守って鑑賞してくださいね。
世界中の珍しい楽器が展示されている同施設。「どんな音が奏でられるのだろう」と気になりますよね。
館内ではスピーカーや映像モニターなどを使い、楽器の音や演奏風景の映像を楽しむことができます。
楽器の詳しい解説が聞けるイヤホンガイドは、入口を入った右手のブースで無料で貸し出ししています。
イヤホンガイドには、浜松市楽器博物館内の80タイトルが収録されており、楽器の解説と音色を聴くことが可能です。
さらに、毎日数回開催される約10分間の「ギャラリートーク」では、職員さんが展示楽器についての解説を行っています。
演奏可能な楽器は、実際に演奏して生の音を聴かせてくれます。
取材日は入口左手にあるインドネシアの楽器「ジャワガムラン」の解説でした。
写真提供:浜松市楽器博物館(ジャワガムラン)
楽器の演奏方法、歴史、音階など興味深い話がきけましたよ。開催内容は入口にタイムスケジュールがありますので確認してみてくださいね!
「実際に楽器を演奏してみたい」「どんな音がするのか確かめてみたい」という方には、現代の打楽器や弦楽器、電子楽器などを自由に演奏できる体験エリアがおすすめです。
電子ドラムや電子和太鼓や馬頭琴は大人気だそう。昔懐かしの足踏みリードオルガンも演奏することができます。
写真提供:浜松市楽器博物館
楽器博物館は展示だけにとどまらず、サロンコンサートやレクチャーコンサート、ワークショップや講座、展示楽器を使ったCDの制作なども行っています。
さらに、より多くの方に楽器を理解していただけるような企画も盛りだくさん!コンサートやワークショップの日程は公式サイトで確認できますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
写真提供:浜松市楽器博物館
写真提供:浜松市楽器博物館
・トイレ:各フロアにあり
・ベビーベット:あり
・授乳室:なし(職員にご相談ください)
・休憩所:なし
・無料Wi-Fi:あり
・バリアフリー対応状況 :スロープ、身障者用トイレ、弱視者用ルーペ、展示パンフレット、車椅子・ベビーカー貸出あり
・コインロッカー:32個あり(無料)
・売店:あり(ミュージアムショップ「アンダンテ」)
・カフェ:ロロサードカフェ※改修工事に伴い2026年8月まで休業中
・おすすめ品: 収蔵楽器で制作したコレクションCD(No.3~58)
写真提供:浜松市楽器博物館(公式サイトより)
平日・週末・繁忙期の来訪ピーク時間帯 は、11時~12時、14時~15時ごろです。混雑を避けたい方は、ピーク時間帯を外してご来館ください。ただし、入館等の 待ち時間はありません。
住所: 静岡県浜松市中央区中央3-9-1
TEL : 053-451-1128
開館時間 9:30~17:00
観覧料:
画像引用:浜松市楽器博物館公式HP
休館日:毎月第2・4水曜日・年末年始・施設点検などの日(祝日の場合は翌日、8月は無休)
予約可否:個人入場の場合は予約不要
予約方法:団体予約はHPより申込書を入手していただきFAXにて提出
アクセス:JR浜松駅北口より徒歩10分
画像引用:浜松市楽器博物館公式HP
駐車場:博物館専用駐車場無し。アクトシティ地下駐車場、駅北駐車場、コインパーキングなどの民間駐車場(すべて有料)を利用。
▲浜松科学館「みらいーら」
浜松駅からほど近い楽器博物館の周辺には、駅からのアクセス◎な観光スポットがあります。また、少し足を延ばせば、浜松城公園なども訪れることができます。
<周辺の観光スポット>
・オークラ アクトシティホテル浜松 展望回廊
・浜松城公園
浜松市楽器博物館と合わせて、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
\\浜松・浜名湖の//
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「浜松市楽器博物館」は音楽博物館ではありません。
楽器が音楽の演奏を目的に作られたことは確かですし、見るためだけに作られた楽器はありません。しかし、楽器は音楽という目に見えないものではなく、目に見える物体です。
形、材料、加工のされ方、製作技術、施された文様や彫刻の様式や意味、演奏の目的や場面、演奏者、演奏方法、楽器の扱い方、製作者、製作方法、使用地、使用文化圏、他地域への伝播、演奏・製作技術の伝承などなど、音楽以外の情報がいっぱい詰まっています。
もちろん、その楽器で奏でられる音楽も無視できません。
ひとつの楽器から実に様々な疑問が湧いてきます。
このようにして楽器を見ると、世界の人々の歴史と暮らしが見えてきます。当館の楽器を通して世界を見てみませんか。
今回は、浜松駅にほど近い浜松市楽器博物館をご紹介しました。
2025年11月30日まで特別展「尺八」~竹がつなぐ和のひびき~を開催しています。日本の伝統楽器「尺八」の魅力がたくさんつまった特別展。尺八と天蓋の小道具を使って虚無層になりきり写真を撮影するスポットもあります。
楽器を見ているだけでワクワクする空間が広がっていますのでぜひ足を運んでみてくださいね☆
【取材協力】浜松市楽器博物館
【写真提供】浜松市楽器博物館
【取材・一部写真】三井忍
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