浜名湖と遠州灘、湖西の地から生まれる“食の物語”!
静岡県湖西市、静岡県の最西端、新居町の浜名湖畔に位置する「新居弁天海釣公園」で、2025年夏より新たな地域イベントが始まろうとしています。
その名も
あらいギョギョ市
地元漁師や農家の想いが詰まったこの朝市は、単なる物販イベントではありません。
浜名湖や遠州灘の恵みを直接“味わい”“知る”ことで、私たちの食卓に上る食材の背景や、地域の一次産業への理解を深める場としてしていきたいと考えております。
目次
スーパーの棚に並ぶ切り身の魚、袋に入った野菜。私たちは日々、何気なく「食べて」います。
しかし、その背後にある「どこで」「誰が」「どのようにして」育て、獲り、加工しているのかを知る機会は多くありません。
「あらいギョギョ市」では、地元の漁協・農家・加工業者など、食の“つくり手”たちが直接ブースを出店。
朝市では浜名湖や遠州灘で水揚げされた新鮮な魚介類、近隣の畑で育った野菜、地元米や果物、そしてそれらを使った加工品がずらりと並びます。
例えば、地元の目玉である“しらす”の販売。
生しらすを目の前で釜揚げし、その場で試食できる体験は、子どもにも大人にも人気のコンテンツになりそうです。
また、しらすや魚の解体ショー、模擬競り体験なども予定されており、単なる買い物の枠を超えた“食の学び場”としての魅力が詰まっています。
この朝市の主催は、浜名漁業協同組合新居支所の青年部。
若手漁師たちが中心となって、市場という仕組みを地域のなかで再定義しようと立ち上がりました。

彼らが口をそろえて話すのは、「漁業や農業の仕事を知ってもらいたい」という想い。
自然と向き合いながら、命を扱う現場である第一次産業は、近年その担い手不足が深刻な課題となっています。
「魚がどうやって獲れるのか」
「野菜がどんな季節にどうやって育つのか」
そんな当たり前のようで知らないことを、子どもたちが実際に目で見て、触れて、感じること。
それが将来の担い手や、地域を支える新たな市民意識を育てることにつながると考えているのです。
湖西・新居観光協会もこの取り組みに共催として参加します!
会場には観光パンフレットや地域体験プログラムを紹介するブースも設置され、観光と食、暮らしの結びつきが可視化されていきます。
朝市の会場となるのは、湖西市の人気釣りスポット「新居弁天海釣公園」!

朝8時から11時までの朝市に開催予定で、天気や季節に合わせて様々な楽しみ方ができそうです。
特に、釣り公園という立地はユニーク。釣りを楽しむ人たちが立ち寄れるだけでなく、浜名湖の風景とともに食を楽しめるという非日常体験も提供します。
観光で訪れた人にとっては、まさに「地元の暮らしに出会える旅のワンシーン」となるはずです。
定期的に開催される朝市が、継続的に人の流れを生み出すことで、地元商店や観光施設とも連携した“地域ぐるみの賑わいづくり”へと発展していくことも期待しています。
単発のイベントではなく、継続して地元の食や人、文化を発信していくこの取り組みは、静岡県内でも他地域に先駆けた試みです。
参考事例として挙げられている伊崎や大崎、師崎漁港などの朝市はすでに観光と地域をつなぐ拠点として知られていますが、「あらいギョギョ市」は浜名湖と遠州灘という独自の“水の恵み”を武器に、さらなる魅力づくりを目指します。
「あらいギョギョ市」は単なる地元食材の即売会ではありません。

そこには、生産者との会話、季節の移ろい、地域の誇り、そして未来へのまなざしがあります。
誰かがつくったものを「いただく」ということの意味を、あらためて考えるきっかけがそこにあります。
忙しい日常のなかで、ふと立ち寄った朝市で「これ、どこで獲れたんだろう?」と気になったとき。
その一言から生まれる会話や学びが、未来の湖西の食文化を支えていく。
そんな未来を描いて、「湖西の朝市」はこれから定期開催されていきます。
あなたも、日曜日の朝、少しだけ早起きして、湖西の恵みと食の物語に触れてみませんか?
日程:第1回 2025年6月22日(日)8:00~12:00
第2回 2025年7月27日(日)8:00~12:00
第3回 2025年8月24日(日)8:00~11:00
第4回 2025年9月28日(日)8:00~11:00
第5回 2025年10月26日(日)8:00~11:00
場所:新居弁天海釣公園(〒431-0302 静岡県湖西市新居町新居官有無番地)
入場料:無料
SNS(Instagram):@gyogyoichi_arai
雨天の場合:荒天のみ中止
駐車場について:あり(30分以上で、400円/日)
【取材・文・写真】佐藤 拓真
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