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【湖西の歴史ロマンを堪能!】ななほうと学ぶ着物文化と豊田佐吉ツアー

2024.06.29

湖西市地域おこし協力隊の佐藤拓真 (Instagramをチェック!)です◎

 

少しずつ暑い日が続き、夏の訪れを感じますね!

先日、湖西市新居町では『すみよっさま』という、新居町最初のお祭りが行われました。

昔から、このお祭りの日から着物を着る風習があったそうです。

 

すみよっさまに関する記事はこちら

 

着物といえば、日本の和文化を象徴するものです。

日常的に着ることは少なくなりましたが、日本の和文化として、今なお残されています。

そんな日本の和文化とその中にある着物文化を湖西市内で広めている方がいます。

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その方は鷲津駅前にある呉服店「ななほう」刑部優美帆さん(以後、刑部さん)です。

今回は刑部さんから学ぶ着物文化と、それに付随する湖西市の織物産業の文化について紹介したいと思います◎

 

 

ななほうさんについて

「ななほう」さんは「ひとりひとりが輝いてみんなで一緒にhappyに」をテーマに着物文化を通じた活動を行っています。

 

主な活動内容

・めんどうを楽しんじゃう「着付け教室」

・きものcity こさいツアー【今回取材した活動】

・着物が喜ぶ「お手入れ」

・日本産業の礎、『産業と伝統文化の融合』いまココさきちさん

・知っトク!週刊こさい 教えて影山市長インタビュアー

・イベント企画

ななほうInstagram参照

 

 

ななほう 刑部さんが伝える着物と湖西市の織物文化とは?

現在、着物は浅草や京都の伝統的な街並みが残る観光地で観光客が着用するイメージが強く、特に若者が観光地で着物を着て、インスタ映えの写真を撮る光景がこの数年で急増しています。

 

しかし、着物は日常的に着られるものではなく、高級感があり、ある種のとっつきづらさも感じられます。

このようなイメージが多い中、「ななほう」さんではどうでしょうか?

 

「ななほう」さんでは、着物のビジュアルに重点を置くのではなく、着物の製作過程やこの地域で着物を着る意義、着物そのものの歴史やその家庭でどのような使われ方をしてきたのか、などを通じて、『着物の良さ』や『着物を大切にする』という思いを訪問者に伝え、より身近な存在として着物を紹介しています。

 

さて、湖西市における「着物の製作過程」や「この地域で着物を着る意義」には、どのような背景があるのでしょうか?

 

実は、湖西市は“ある人物”が、日本で初めて木製動力織機を発明した場所です。

彼の発明はその後、数多くの発明に繋がり、日本の繊維産業に大きな革新をつくりました。

 

このあと紹介する「ななほう」の「きものCityこさいツアー」では、彼の発明した機械で織られた着物を着ることで、製作の精緻さや職人の努力を理解し、着物の価値を深く認識することができます。

 

これは、手間がかかると思われがちな着物に対して、刑部さんの理念である「楽しみ」の要素を付加することにも繋がります。

 

 

豊田自動織機製作所の創設者 豊田佐吉氏について

では、“ある人物”とは誰でしょうか?

その人物とは、湖西市から日本の繊維産業の発展させた豊田佐吉氏です。

豊田佐吉氏は、豊田自動織機製作所(現在の株式会社豊田自動織機)を創設し、織機の自動化技術で革新的な発明を行いました。その発明は、日本の繊維産業の発展に大きく貢献しました。

 

豊田佐吉氏は、トヨタ自動車株式会社の直接の創設者ではありませんが、彼の発明と事業基盤が息子の豊田喜一郎氏に受け継がれ、トヨタ自動車の創設と発展に大きな影響を与えました。

 

※現在は、豊田喜一郎氏の孫である豊田章男氏は同会社の代表取締役会長を務めております。

 

 

豊田佐吉氏の発明について

豊田佐吉氏の最も有名な発明は、1896年に特許を取得した「豊田式木製人力織機」です。

この織機は、従来の手織機よりも生産性が高く、多くの織物工場で採用されました。

 

その後、佐吉はさらに改良を重ね、自動織機の開発に成功。

1924年には、画期的な「G型自動織機」を発明し、これが繊維産業に革命をもたらしました。

 

G型自動織機について

G型自動織機(無停止杼換式豊田自動織機)」とは、1924年に発明された革新的な織機であり、糸が切れた際や不具合が発生した際に自動的に動作を停止する「自動停止機能」が備わっています。

 

この機能により、生産効率が大幅に向上し、不良品の発生が減少しました。さらに、G型自動織機は高い生産性と信頼性を持ち、多くの繊維工場で広く採用されました。

 

豊田佐吉氏の発明は、日本の産業発展に大きく貢献し、今日のトヨタ自動車の礎となりました。

 

ちなみに「G型自動織機」は今年で100周年を迎えました!

 

そして豊田佐吉氏の功績を称え、湖西市には「豊田佐吉記念館」が設立され、彼の生涯と発明品が展示されています。

 

 

【特別開催】ななほうさんと巡る「きものcity こさいツアー」

豊田佐吉氏について、簡単にご紹介しましたが、現在、私たちが身にまとう衣服の原点には、豊田佐吉氏が作り上げた織物文化があります。このことを考えると、とても興味深く感じますね。

 

ここからは記述した豊田佐吉氏の活躍を踏まえ、「ななほう」さんが「特別開催」した、豊田佐吉記念館を巡るツアー「きものcityこさいツアー」をご紹介します。実際に参加させていただきましたので、具体的なツアー内容を詳しくお伝えしたいと思います!

 

まずは「ななほう」の活動や着物文化の紹介

 

まずは、「ななほう」さんの活動や思い、豊田佐吉氏との繋がりや文化の説明、これから身に纏う着物の説明を受けます。

 

 

豊田佐吉氏が残した特別な着物

説明を受けたのち、着付けをしていただきました。

 

実際に着させていただいた着物は、豊田佐吉氏が発明したY式自動織機で織り上げた木綿生地を使用したものです。この生地は、職人さんたちの手によって約30工程を経て、仕上げられています。

 

 

豊田佐吉氏の故郷のお酒「佐吉の里」

豊田佐吉記念館の前の田んぼでは、良質の酒米「山田錦」が栽培されています。さらに、豊田佐吉氏の故郷で作られたこの酒米を原料にした「佐吉の里」(山田錦)が、浜の舞酒造株式会社によって作られているそうです。

 

 

思いのあるものづくり

ここからは、豊田佐吉記念館へと移動します。

 

豊田佐吉記念館では、豊田佐吉氏が発明した数々の作品と豊田佐吉氏の思い、日本や世界に及ぼした影響力などを、刑部さんが丁寧に説明をしてくれます。

 

開発した織機は、電子制御盤のない時代でありながら、糸が切れると自動で停止し、シャトルの糸がなくなると自動で新しい糸に入れ替わる機能を持つ画期的なものでした。

 

この画期的な発明は、豊田佐吉氏の「母や周りの人を少しでも楽にさせたい」という思いから生まれたそうです。歴史的大発明の原動力の元には、人に対する思いやりの気持ちがあると知り、強く感銘を受けました◎

 

 

「世界のトヨタ」が生まれた場所

次に訪れたのは「世界のトヨタ」が生まれた場所です。この小さな家が、巨大企業を生み出した始まりの地なんです!

豊田佐吉氏の息子である豊田佐吉喜一郎氏もこの家で生まれた聞き、驚きました。

 

中には、手動式織機と生活道具が展示されています。

※豊田佐吉氏の生家は、1990年に復元されたものです。

 

豊田佐吉氏の生家の前はフォトスポットにもなっています。

 

豊田式木製人力織機を体験

豊田佐吉記念館休憩所内では、豊田式木製人力織機を体験することができます◎

 

 

コツを掴めば、簡単にできるようになりました◎

豊田式木製人力織機の発明によって、複雑な工程からが簡略化され、作業効率が格段に上がったとされています。

 

お抹茶と和菓子で一服

 

豊田佐吉記念館の体験を終え、湖西市新居町の老舗和菓子店「まんじゅや」さんで和菓子を購入。

 

その後は「ななほう」さんに戻り、お抹茶と和菓子を頂き、一服へ。

 

 

最後は、「ななほう」さんの前で写真撮影をして、ツアーが終了しました◎

 

普段着ることのない着物を見に纏っての街歩きは、新鮮さを感じると共に、身に纏っている着物が作られるまでの工程や技術の進歩や歴史を知る貴重な経験となりました。

 

 

ななほうについて

写真

住所:〒431-0431 静岡県湖西市鷲津5001

電話番号:080-6920-8597

営業時間:10:00-18:00

休日:月曜日・第3火曜日

 

浴衣の販売

 

夏の祭りに向けて、浴衣の販売も行っているので、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?

 

おどろフェスの紹介

今月末(6月29日)にJR鷲津駅前ひまわり広場にて、盆踊りを中心としたイベントが開催されます◎

ぜひ、湖西市へ足を運んでみてはいかがでしょうか?

 

『踊ろフェス2024』について

日時:6月29日(土) 14:00-20:00

場所:JR鷲津駅前ひまわり広場

SNS:Instagram(インスタグラム)はこちら

詳細はこちら

 

いかがでしたか?

 

湖西市が日本の繊維産業の始まりの地という驚き、そして日本の文化の象徴する着物をより身近なものに感じることができた体験ツアーとなりました!

 

ぜひ、ななほうさんと一緒に「きものcityこさいツアー」を体験してみてはいかがでしょうか?

 

(写真):  湖西市地域おこし協力隊 佐藤拓真

(文):湖西市地域おこし協力隊 佐藤拓真

(SNS):ななほう(Instagram)

      湖西市地域おこし協力隊 佐藤拓真

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