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「エアーパーク」の愛称で知られ、全国各地から訪れる人々で賑わう「浜松広報館エアーパーク」をご存じでしょうか。
入場無料の施設内では全天周シアターで迫力ある映像鑑賞や、戦闘機のシミュレーターで飛行体験など、さまざまなコンテンツでいっぱい!
今回は、晴天時はもちろん、雨の日も遠州の空っ風が強い日も楽しめるエアーパークの魅力に迫ります!
目次
ブルーインパルス仕様のF-86F
JR浜松駅から北北西へ約5.2キロ。
航空機や戦闘機などのfanに人気の高い「浜松広報館エアーパーク」(愛称「エアーパーク」)は、2021年春のリニューアルにより展示品の一部などが入れ替わり、さらに見ごたえのあるスポットになりました。
施設内には歴代の戦闘機や救難捜索機、輸送機のほか、ミサイルなどの装備品展示をはじめ、迫力ある映像が楽しめる全天周シアター、ブルーインパルスの簡易シミュレーターなどコンテンツが盛りだくさん。
到着したら、まずはブルーインパルス仕様のF-86F前で記念撮影をしちゃいましょう!
エアーパーク内の建物は「展示資料館」「全天周シアター」と「展示格納庫」に分かれ、資料館とシアターは向かって左側の建物で、右側の建物(F-86Fの後方)が格納庫です。
屋外に展示品もありますが、屋内展示がメインのため天候に左右されることなく楽しめます。
展示資料館1F、西側(窓辺)から東側(出入り口)を見たところ ※館内に入ると、この画像とは左右逆に見えます
展示資料館は3F建てで、すべて回ると航空自衛隊の任務や活動、戦闘機のメカニズム、搭乗員の装備品、航空機搭載武器などを知ることができます。
展示品を見るだけではなく、簡易シミュレーターの体験も可能です。
高度2万フィートからの迫力ある映像が人気の全天周シアターは、上映時間が決まっており入場整理券が必要です。
そのため鑑賞したい方は、展示資料館1Fにある受付で配布される整理券を入手しましょう。
上映時間や内容は事前に公式サイトで確認するのがお勧めです。
航空自衛隊浜松広報館エアーパークの公式サイト(外部リンク)
筆者は過去2回ほど訪館しましたがリニューアルしてからは初めてなので、入館前からドキドキワクワク。
左上:6面マルチ映像、右上:リニューアル時、量産機の塗装にしたF-2のモックアップ(原寸大模型)、左下と
展示資料館1Fでは、航空自衛隊の任務や活動内容と、戦闘機のメカニズムなどを展示紹介しています。
受付から入ってすぐの場所では、リニューアル前にはなかった6枚のモニターで見るウエルカム映像が出迎えてくれました。
え…いきなり変更ポイント出現!?
驚きつつ進んでみると、展示紹介の多くは文字と写真によるパネル展示から、映像による展示に変わっていました。
さらに4枚のモニターを用いた職種紹介や、3枚のモニターを用いて航空総隊などの紹介も見ることができます。
動きと音声に惹き込まれ、映像を見入ってしまいそうですね。
左上:F-1支援戦闘機、右上:操縦席、左下:コンピューター電子機器室、右下:エンジン等
F-1支援戦闘機は以前と変わっていませんでした。
操縦席に座ることはできませんが、コンピューター電子機器室はじっくりとご覧いただけます。
戦闘機のメカニズムとカットエンジンは、以前と同じ佇まいでした。
2F展示品
2Fで展示紹介しているのは、2024年に70周年を迎える航空自衛隊発足当時から活躍した航空機の模型や搭乗員の携行品など。
全天周シアターの入場口も、このフロアです。
左上:E-767 1号機(501号機)、右上:地対空誘導弾ペトリオット(PAC-3)、左下:地上武器、右下:ズヴァナイン(SVA9)のレプリカ
搭乗員に向かい敬礼!
展示している航空機の模型は、今、活躍中のものだけではありません。
退役した戦闘機や輸送機の模型もあり、手前から順に古いものから新しいものへと並んでいます。
ところで、「説明パネルにF-104JとかT-4ってあるけど、そもそも『F』や『T』って何のこと?」と思う方もいますよね。
これは、TはTraining(トレーニング / 練習機)、CはCargo(カーゴ / 輸送機)、FはFighter(ファイター / 戦闘機)、Uは Utility(ユーティリティー/ 救難機等)の頭文字です。
E-767のEはElectronic(エレクトロニック / 電子)を指し、早期警戒管制機(AWACS)のこと。ジャンボジェット機との簡単な見分け方は「屋根にお皿のようなレーダーが付いているかどうか」です。
浜松市内上空を飛んでいるジャンボジェット機を見かけたら、チェックしてみてくださいね。
このほか、1/1スケールの地対空誘導弾ペトリオット(PAC-3)や携帯地対空ミサイルで人間が担いで撃つスティンガーを含む地上武器、100年以上前にイタリアで誕生した戦闘機・ズヴァナイン(SVA9)のレプリカなども。
全天周シアターの客席(前方から後方)※全天周シアター内は許可を得て撮影
ドーム型シアターから流れる高度2万フィート(約6,100メートル)の景色を楽しみたい方は、全天周シアターへ。
こちらは前述のとおり、鑑賞には入場整理券が必要です。
配布場所は1F受付で、各上映会とも先着120名(座席数)。予約制ではないため、展示資料館への入館前に整理券をいただいておきましょう。
ドームの大きさは15メートル。後方から前方へと、流れるように映像が映し出されます。
そのため前方席に座り、後方からの映像を観ようとすると首が痛くなるかも!?
全天周シアターの客席(後方から前方)※全天周シアター内は許可を得て撮影
上映内容は期間によって変わり、さらに5つのプログラムの中から1つを上映しています。
プログラム内容は戦闘機部隊やブルーインパルスのダイナミックな展示飛行シーン、災害時に活躍する輸送部隊の活動など。
迫力ある映像による航空自衛隊の任務を、ぜひご覧ください!
※車椅子席あり(一番後ろに2席)
左:イートインコーナー、右:簡易シミュレーター体験コーナー
全天周シアターの出口でもある3Fでは、簡易シミュレーター体験や旧政府専用機(B747-400)の貴賓室および記者会見席の見学などができます。
イートインコーナーの利用も可能なので、お弁当を持参すればゆっくりと見学できますね(ゴミ等は各自でお持ち帰りください)。
喫茶コーナー(喫茶FUJI)は、イートインコーナーから右手奥です。
簡易シミュレーション
簡易シミュレーターで体験できる飛行コースは初級・中級・上級の3種類。
T-4ブルーインパルスの一員として航空機を操作します。
トリガーの動かし方等、操作方法はモニターの左右に掲示されているので、初めての方でも楽しめますよ。
旧政府専用機の記者会見席
エアーパークに展示されている旧政府専用機(B747-400)は、1992(平成4)年から2019(平成31)年まで実際に運用されていたものです。
展示されている椅子やテーブル等が実際の記者会見で使用されていたのかと思うと、見ているだけでもドキドキ。
エアーパークで展示しているのは記者会見席と貴賓室のみですが、隣のモニターには機内での様子などが映し出されていました。
旧政府専用機の貴賓室
旧政府専用機の貴賓室は記者会見席の隣に。
貴賓室は政府専用機の最前部にあり、内部には執務用の机や打ち合わせ用のテーブルのほか、ソファもベッドなどが設置されています。
机の上には航行中でも通話可能な衛星電話が。
資料館との連絡通路から見た展示格納庫
エアーパークでは、施設内すべての展示物等を見なくてはいけないわけではありません。「今日はあまり時間がないから、展示格納庫だけ」も、もちろんOK。
展示格納庫へは屋外から直接、または展示資料館2Fから連絡通路を渡って入ることができます。
上の画像は展示資料館2Fから連絡通路を渡ってからの様子です。
ん? リニューアル前と比べて、黄色い機体が減っている…?
展示格納庫1F入り口から
なお、屋外から入館した場合は、このような感じです。目の前には救難捜索機や戦闘機!
また、展示格納庫では、さまざまな体験が可能です。
たとえば戦闘機のコクピットへの搭乗体験やフライトシミュレーター体験、飛行服(フライトスーツ)の着用体験ができるほか、リニューアル後からはブルーインパルスVR体験も。
気になる利用料金は、なんとすべて無料!
フライトスーツは、身長100~185センチまで対応可能
左上:飛行靴のサイズは24.0~28.0センチまで(要・靴下着用)右:飛行服は立って歩ける子どもからOKなのが嬉しい
飛行服の着用体験をしたい方は、展示格納庫内にあるファクトリー受付へ。
飛行服、飛行靴(ブーツ)、ヘルメットを借りることができ、利用時間は15分間で展示格納庫1Fのみになります。
借りて着られるだけではなく、なんと着座可能な戦闘機のコクピットへ着たまま座ることができるんですよ。
フライトシミュレーター
フライトシミュレーターは「F-1戦闘機の操縦体験ができる!」と評判です。
体験コースは、初級・中級・上級コースの全部で3種類。
上級コースでは空中戦も!
シミュレーター内は本物に近いT-2仕様
シミュレーター内の作りはかなりシンプルですが、シートや部品は本物に近いT-2仕様となっているため、共通点もあります。
前方のモニターを見ながらtake off!
操縦席に座ったら、前方のモニターを見ながら操縦体験開始。
展示資料館3Fの簡易シミュレーターで練習してから挑む方もいるそう。
飛行服(フライトスーツ)の着用体験とフライトシミュレーター体験について、詳しくは公式サイトをご覧くださいね。
航空自衛隊浜松広報館エアーパークの公式サイト(外部リンク)
左上:ブルーインパルスVR体験コーナー、右上:壁にはブルーインパルスのパネルなど、左下:VR体験用ゴーグル、右下:目印はブルーインパルス
リニューアル後からはブルーインパルスのVR体験ができるようになりました。
VR用視聴は一度に7人が可能。体験用のゴーグルを装着して、ブルーインパルスの操縦席から見る風景が楽しめます。
視聴できる映像は全部で5つ。1は浜松基地で、2~5が松島基地です。
浜松市内在住の方は、見知った風景が見られるかも!?
ローアングルキューバンテイクオフや4ポイントロールなど、演目の紹介も。コークスクリューやデッドクロスは松島基地での飛行です。
あ~。格好良かった…!!
展示格納庫1F(中央はF-86D)
コクピットの搭乗体験をしたい方は、直接、乗ってみたい戦闘機へ。
ただし、F-4に乗ることはできませんのでご注意を。
T-4(目印は機体の「745」)
展示格納庫へ入り左手奥に並んでいる3機(F-86F、T-2、T-4)は、すべてブルーインパルスとして活躍していました。
現在、ブルーインパルスの三代目機種として活躍しているT-4は、展示格納庫の一番奥に。
格納庫内の展示機とはいえ、憧れのブルーインパルスに乗れるなんてドキドキしませんか?
T-4コクピット
T-4の乗員は2人です。けれど、搭乗体験できるのは前の座席のみ。
内部は意外と深く座高が高く足元が広い感じなので、お子さんと2人で楽しむことができます。
各体験では係員の指示に従ってくださいね。
T-4(手前)とF-104J(奥)のエンジン
展示格納庫では戦闘機のエンジンの展示も。興味のある方は、こちらへもどうぞ。
F-1 227号機
展示格納庫内、中央列の4体は、手前からF-86D、F-104J、F-1、F-4の順で並んでいます。
F-1戦闘機の目印は機体に大きく書かれた「227」の文字です。この機体は、国産のレーダー火器管制装置や空対艦ミサイル等を搭載した国内初の超音速支援戦闘機。
そしてこの奥に展示されているF-4は、全世界のF-4の中で最後に生産されたものです。
いずれも貴重な機体ですね。
F-104Jのエンジン
それぞれ機体脇には搭載されていたエンジンの展示が。
さらに展示されている戦闘機や航空機などすべてに説明パネルも。
エンジンの大きさなどを見比べたり説明パネルを見たりしながら見学すると、より楽しめますよ。
後方から見たF-104J
上の画像は後方から見たF-104Jです。
筆者は初めてオーグメンター(augmentor / 推力増強装置のこと。エンジン推力を一時的に増強させる装置)を見た時に、その大きさに圧倒されてしまいました。
救難ヘリコプターV-107A
リニューアル前は中央列に展示されていた救難ヘリコプターV-107Aは、出入り口側の奥に移動していました。
同型の機種は2004年に起きた中越地震を含め、多方面で捜索・救援活動に出動。数多くの人命を救ってきました。
同館ではガード越しですが内部を見ることができるので、ぜひ、ご覧ください。
出入り口側の手前のMU-2は救難捜索機です。
エアーパークでは屋内展示のほか屋外にも展示エリアがあり、大型の航空機やミサイルの発射機などを見ることができます。
ランチャー(ミサイルの発射機)
上の画像はペトリオット以前の地対空誘導弾システム「ナイキJ」のランチャー(ミサイルの発射機)です。
その大きさに驚くかも!?
※2024年2月2日(金)~3月中旬まで塗装作業中
また輸送機C-46や救難ヘリH-21なども展示しています。
H-21は1960年代の運用機体で、どことなくバナナを連想させる外観が特徴です。
屋外展示エリアの一画は休憩エリアです。
こちらには自動販売機やベンチに加え、子ども用の遊具があります。
浜松基地外柵すぐそばにあるベンチには、航空機が通過する様子を眺めたり撮影したりする方の姿が。
「ひととおり見学したから、最後にお土産が欲しいな」という方は、展示資料館1Fの受付前にある売店へどうぞ。
浜松基地だけではなく、他基地のグッズや浜松土産もありますよ。
なかでもフールセックや空自空上げ缶詰はエアーパークのオリジナル! もちろんブルーインパルス関連グッズも!
航空自衛隊浜松広報館エアーパークの公式サイト(外部リンク)
エアーパークの平均所要時間は1~2時間ほど。
とはいえ展示物をじっくりと見たりコンテンツの体験をしたりすれば、もう少しかかります。
3Fの喫茶コーナーやイートインコーナーで休憩しながら楽しむ方もいるそう。
航空自衛隊浜松広報館「エアーパーク」で、大空へのロマン感じてくださいね。
(文・写真:麻生のりこ)
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