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目指すは天空に輝く幸福の鳥居!秋葉山総本宮・秋葉神社上社を参拝

2023.12.21

浜松市天竜区。標高866メートルの秋葉山頂に鎮座し、火防の神様を祀る秋葉総本宮秋葉神社(以下、秋葉神社)は、全国各地に祀られている秋葉神社の総本宮です。

 

切り火のお清め、天狗の皿投げ、巨大な火打石「神恵岩」に御朱印、金色に輝く「幸福の鳥居」と本殿…さらに2023年5月によみがえった神門も!

 

今回は秋葉神社上社の魅力を、いつもより画像多めでたっぷりとご紹介します。

 

全国の秋葉神社の総本宮はここ!秋葉山本宮秋葉神社

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秋葉神社上社駐車場から大鳥居を臨む

 

金の鳥居が輝く秋葉山総本宮秋葉神社上社は、JR浜松駅から北北東方面へ約33キロ。天竜区春野町にある秋葉山山頂に鎮座しています。

 

創建は古く飛鳥時代末期の709年のこと。

御祭神は火の主宰神・火之迦具土大神ひのかぐつちのおおみかみで、日本神話に登場し国生み・神生みを行った夫婦神(伊邪那岐いざなぎ伊邪那美いざなみ)の御子です。

 

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上社駐車場

 

秋葉神社上社へのアクセス方法は、主に徒歩または車の2通りです。

 

徒歩の場合は山麓にある秋葉神社下社から上社社殿まで、大人の足で片道1時間半から2時間ほど。表参道は東海自然歩道になっています。

車の場合は社殿近くにある駐車場に止め、その先は徒歩で石段を上ります。駐車場は広く普通車は300台以上、大型車は20台OK。トイレは大鳥居から向かって右奥にあります。

 

下社の様子などは、こちらの記事をどうぞ▼

 

火防の神を祀る総本宮・秋葉神社(下社)参拝&道の駅「いっぷく処横川」で名物を

 

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左上:大鳥居の先に延びる参道、右上:石灯篭に刻まれた神紋の七葉もみじ、左下:コンクリート製の石段、右下:秋葉杉

 

大鳥居から本殿へつづく参道の両脇には、秋葉神社の神紋・七葉もみじが刻まれた石灯篭が並んでいます。

 

参道の途中にはカタクリやシュンラン、ギンリョウソウなど「秋葉山境内で見られる山野草」や、神域の大杉「秋葉杉」の案内板が。
秋葉杉のなかには、室町時代中期に植林され育てられたものも残っています。

 

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左上:御鎮座1,300年記念事業の一環として、2005(平成17)年に竣工された西ノかどもりの神門、右上:白虎と玄武、左下:朱雀と青龍、右下:杉木立

 

本殿の手前、参道の東と西にはそれぞれ神門が建っています。

 

西側に建つ西ノ閽(かどもり / 門構えの中に昏)の神門までは、駐車場からゆっくり歩いても十数分。

閽とは門番のこと。秋葉神社に祀られている神様へ参拝者を取り次ぐ役目をしています。

 

神門の四隅には青龍・朱雀・玄武・白虎の四神が施されています。キラリと光る四神の瞳の鋭い視線に注目!

 

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秋葉茶屋

 

参拝の前後に休憩をしたい方は「秋葉茶屋」へどうぞ。 

食事やティータイムでの利用はもちろん、店内では秋葉山の土産物も販売しています。

 

 

食事メニューの一番人気「大しいたけ天重」には、地元・遠州産の大きな椎茸がたっぷり!

「名代そば」「名代うどん」に入っている煮物と天ぷらの椎茸は、今では珍しい原木椎茸なんですよ。

※2023年12月15日から2024年1月10までの期間、「大しいたけ天重」の提供は一時中止となります

 

秋葉茶屋の公式サイト(外部リンク)

 

ここまで来れば、社殿へはあともう少しです。

 

切り火でのお清めと天狗の皿投げは社務所前で

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広く開放感に満ちた手水舎

 

参拝前には手水舎で身体の穢れを清めましょう。

上社も下社同様、切り火でのお清めが可能です。

 

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上社の切り火セット(左側が火打金、右側が火打石)

 

切り火に必要な火打金ひうちがね火打石ひうちいしは、手水舎の向かって左側に設置されています。

 

切り火の方法が分からなくても大丈夫。テーブル上の写真入り説明書きを見ながら、お清めしてくださいね。

筆者とほぼ同じタイミングで切り火をした方は、カチッ!カチッ! と火打金と火打石とを擦り合わせた際、火打石から小さな火花が飛びました。

 

切り火の手順は、こちらをどうぞ▼

 

火防の神を祀る総本宮・秋葉神社(下社)参拝&道の駅「いっぷく処横川」で名物を

 

※切り火の際には着用衣類に引火しないよう、ご注意願います

 

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左上:天狗の皿投げは、この場所から、右上:中央の白い輪をくぐるように投げ入れる、左下:小皿(わらけ)とおみくじ、右下:筆者もチャレンジ!

 

秋葉神社上社参拝時に人気の「天狗の皿投げ」は、手水舎の近くに。

 

願いごとを書いた小皿(かわらけ)を、崖下に設置された輪っかに向かって投げ、投げた小皿が輪っかをくぐれば願いごとが叶うそう。

願いごとを書く小皿3枚と天狗みくじ(おみくじ)1枚で初穂料は500円です。気になる方は、ぜひ挑戦してみて!

 

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社務所は左側の建物

 

秋葉神社上社のお守りや破魔弓などの授与は、社務所と社務所の向かい側、そして幸福の鳥居をくぐった先にある御札所の計3か所。
その3か所のなかで御朱印の授与は社務所だけです。

 

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上:御札所に並ぶ交通安全のお守り、下:御札所に並ぶお守り(火防御守、神恵岩の火打石祓守など)

 

3か所のお守り授与所には交通安全や開運守(錦守り)、破魔弓など数多くのお守りや縁起物などが並んでいます。

火防御守は、火防の神様をお祀りしている秋葉神社ならでは! 神恵岩しんけいがんの火打石祓守も人気です。

 

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右上:切り絵御朱印、中央:上社(ご朱印帳の左側)と下社(ご朱印帳の右側)の御朱印

 

秋葉神社の御朱印は一般的な墨書きタイプと、金色の台紙を使用した切り絵御朱印の2種類。

 

墨書きタイプの御朱印は上社・下社とで異なるため、御朱印帳の左右にそれぞれ書いていただく方もいるそう。

それを聞いた筆者は、御朱印帳の左右に並べて書いていただきました。

 

金色の台紙を使用した見開きの切り絵御朱印は、上社・下社共通のもの。社務所で参拝時の日付を記入してくれます。

ラミネートして飾ったり、御朱印帳の見開きに貼ったり。御朱印帳を開くたびに、参拝時の様子が思い出せますね。

 

金色に輝く天空の鳥居「幸福の鳥居」をくぐって、いざ参拝!

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金色に輝く幸福の鳥居

 

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幸福の鳥居から眼下を見下ろす

 

見るだけでも幸福になれそうな金色に輝く鳥居は、社務所や手水舎の間にある階段を上った先に。

人々の幸福を望み建てられたことから「幸福の鳥居」と名付けられました。

 

空の青に映える金色の鳥居は、華やかで荘厳。

眼下に見えるのは、緑深い天竜の山々。

 

鳥居が、「天空に建つ金の鳥居」と呼ばれるのも納得です。

 

この鳥居には、6月(夏越しの大祓なごしのおおはらえ)と12月から1月にかけて、参拝者がくぐれる金色の茅の輪が設置されます。
タイミングを合わせて、ぜひ参拝を!

 

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左から御札所、神恵岩、本殿への階段、神楽殿

 

鳥居をくぐると正面に神恵岩、左側に御札所、右側には神楽殿が。

本殿への階段は神恵岩と神楽殿との間にあります。

 

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神楽殿にはジュビロ磐田の願掛け絵馬が奉納

 

神楽殿に掲げられている大きな絵馬は、プロサッカークラブ・ジュビロ磐田が必勝祈願したものです。

画像の絵馬は2023年1月にJ1復帰を願い奉納したものなんですよ。

 

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神恵岩

 

「お守りにもなっていたけど、神恵岩ってなあに?」と思う方もいますよね。

神恵岩は、秋葉山系の山から産出後に奉納された巨大な火打石です。そう、この岩全体が火打石なんです。

 

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神恵岩の火打金

 

切り火の手順は手水舎の切り火とほぼ同じ。

火打金を持ったら2~3回かすらせるように打ちつけると、火花がはじけ飛び散ります。

 

神恵岩で切り火をし、厄除けやお清め、そして大願成就を祈ってはいかが?

 

秋葉山頂に鎮座する本殿から火防を祈願

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秋葉神社本殿

 

秋葉神社の御神体は1943(昭和18)年に起きた山火事により、秋葉山麓へ遷座しました。

その遷座先が現在の下社です。

 

その後、数十年の歳月を経て、1986(昭和61)年に本殿が再建。

再建後の本殿は総檜造りで、拝殿正面には唐破風の向拝こうはい(本堂前方の階段上に延びる屋根)が続きます。

 

秋葉山頂の神域を背に建つ本殿からは、静けさの中に凛々しと峻厳さが感じられました。

 

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左上:秋葉神社本殿、右上:お賽銭箱上の干支の彫刻、左下:お賽銭箱上の干支の彫刻、右下:左から黄金みくじ、七福神みくじ、天狗さまみくじ

 

向拝周りなどには十二支の彫刻が施されています。

お賽銭箱真上の彫刻はその年の干支で、毎年12月上旬に翌年の干支の彫刻になります。干支の彫刻はパネル式になっているので、順送り交換が可能なんですよ。

 

お賽銭箱の向かって左側には、数種類のおみくじが。

その中で目を惹く天狗さまみくじは、その昔、秋葉山に棲んでいたと云われる天狗にちなんだものです。

おみくじを引いた後は、開運・厄除けのお守りにどうぞ。

 

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本殿そばから幸福の鳥居を臨む

 

秋葉神社の本殿は幸福の鳥居の場所からさらに高台にあるため、眺望抜群!

 

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展望台から見える風景(左上)と展望台

 

展望台からは市内を流れる天竜川やJR浜松駅近くに建つアクトタワーのほか、袋井市のエコパも見えるそう。

遠く太平洋や浜名湖も!

 

よみがえった神門は表参道に

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杉木立の合間から見える神門

 

前述しましたが秋葉神社参道の東と西には、それぞれ神門が建っています。

 

東側の参道は下社から通じている表参道で、こちらの神門は社務所から180メートルほど下った先に。

参道を下ると、杉木立の合間から徐々に神門が姿を現します。

 

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社殿側から見た神門

 

「秋葉神社の神門って、数年前の台風で倒れたんじゃないの?」と思う方もいますよね。

 

そうなんです。秋葉神社の神門は2018(平成30)年10月に遠州地方に多大な被害をもたらした大型の台風24号の影響により、倒れた杉の大木が屋根を直撃し大破してしまったのです。
大破した神門は江戸時代後期の文政から天保にかけて、諏訪立川流2代目冨昌の手により建てられたものでした。

 

その後、さまざまな協議を重ねた結果、神門は全面解体修理をすることに。

柱や彫刻などの虫食いは埋木で、欠損部分は本体と同じ材で補修をし、建設された天保時代の姿に復元。
2023年5月、在りし日の姿に蘇りました。

 

神門は社殿側から見ると、このように簡素な佇まいです。

 

それでは門をくぐってみましょう。

 

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表参道の階段下(下社側)から見た神門

 

神門の下社(表参道)側は梁の上や左右などに彫刻が施されています。そして中央には「火防秋葉神社」の神額。

 

下社から上社へ向かう参詣者は杉木立の中に神門の姿を認め、歩くたび徐々に近づいてくる様子にどのような思いだったのでしょうか。

 

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梁の上に舞う迦陵頻伽(かりょうびんが)は檜の一木造り

 

真下から神門を見上げれば獅子の上に力人が乗り、その力人が支える梁の上には優雅に迦陵頻伽かりょうびんがが。梁の左右の彫刻は虎です。

 

迦陵頻伽は上半身が天女で下半身が鳳凰の姿をした想像上の生物。美声を持つとされ、「妙音鳥みょうおんちょう」と呼ばれることも。

 

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神門から表参道を眺める・下社までは約4キロ

 

神門から下社までは約4キロ。
秋葉神社神門まで辿り着いた参詣者は、ほっとひと息ついて、来た道を振り返ったかもしれませんね。

 

「神門は見たいけど下社から4キロ歩くのはちょっと…」という方は、筆者のように上社から参道を下ってみてはいかがでしょうか。

 

上社へ公共交通機関で参拝したい方は、11月~翌年1月の初詣シーズンにかけて西鹿島駅から秋葉神社上社まで運行する臨時バスをご利用くださいね。

 

<2023年の臨時バス運行日 >
<11月>5日(日)、12日(日)、19日(日)、26日(日)
<12月>3日(日)、10日(日)、15日(日)、16日(日)
<1月>1日(月)、2日(火)、3日(水)、4日(木)、5日(金)、7日(日)
・臨時バス運行ダイヤ
<往路>西鹿島駅バス停10:00発 ⇒ 《各停》 ⇒ 山東 ⇒ 《直通》 ⇒ 秋葉神社上社
<復路>秋葉神社上社バス停13:30発 ⇒ 《直通》 ⇒ 山東 ⇒ 《各停》 ⇒ 西鹿島駅
 ※往復ともに「西鹿島駅~山東」間は各停留所に停車
・片道運賃
大人:750円 / 小学生:380円

 

 

秋葉神社上社では、切り火でのお清めや天狗の皿投げ、金色に輝く幸福の鳥居をくぐって神恵岩で切り火をし、本殿へ参拝。お守りと御朱印の授与。さらに神門拝観など見どころや体験が盛りだくさん!

上社と下社、どちらもぜひ参拝を!

 

秋葉山本宮秋葉神社の公式サイト(外部リンク)

 

 

(文・写真:麻生のりこ)

 

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