クリスマスが近づくと、冬の寒さを和らげるかのように、温かな輝きがはままつフラワーパークに灯ります。

普段は営業していない17時から園内がライトアップ。夜空の下で100万球のイルミネーションで着飾った園内散策が楽しめる『フラワー・イルミネーション』について、はままつフラワーパークで10年以上、植物の管理や装飾を担当するチームリーダーの山下さんにお話を聞きました。

1970年開園「はままつフラワーパーク」とは

浜松市西区舘山寺にある「はままつフラワーパーク」は、浜名湖畔の地形を活かし、世界一美しいと言われる『桜とチューリップの庭園』をはじめ、フジ、バラ、ハナショウブ、花壇を彩る草花などが四季折々に咲き誇る憩いの空間です。

季節毎のテーマで展示を行う大温室「クリスタルパレス」や、水と音楽の「大噴水ショー」、園内を走る観覧乗物「フラワートレイン」など園内には楽しむポイントが盛りだくさん。

お弁当の持ち込みも自由なので、ピクニックがてら出掛けたり、隣接する浜松市動物園と合わせて楽しんだりと、老若男女に親しまれています。

今年も灯りがともるフラワー・イルミネーション

　毎年、内容を変えて進化を続ける、冬の人気企画『フラワー・イルミネーション』。

　期間限定の夜間イベントは、春から準備が始まり、構想やデザイン、電飾のチェックなど夏・秋を経てお披露目を迎えます。コロナ禍で営業が行えない間も、部署の垣根を越えて従業員が園内の清掃にあたるなど準備を進めてきました。園内各所でスタッフ力作の手づくり装飾が見られます。

　30分ごとに行われる約6分間の大噴水ショーは今年、出来るだけ間近で見られるように設計されました。

　高さ8ｍのクリスマスツリーや、人気の撮影スポット『森の仲間たち』も光の中で、昼間とはまた違った表情をみせています。

光と音の融合。楽曲提供は浜松市やらまいか大使のJam9

　イルミネーションは、園内に流れる音楽との相乗効果で更に楽しめます。『光のトンネル』では、音と光が連動することを計算して、ライティングの切り替わりポイントにピアノの逆再生(迫ってくる様な音)が効果的に使われています。

　楽曲を提供したJam9からは、「子どもの頃、祖父に手を引かれて歩いたフラワーパーク。浜松に生まれ育った者として、フラワーパークに音楽を提供できて誇らしく思っています。訪れた方の心が癒される様な優しい音でイルミネーションをサポート出来たら！」と、全エリアに響く楽曲制作への想いが語られました。

ネクスト50。これからも元気になれる場所でありつづけたい

　2021年11月27日には、カウントダウンで一斉に園内がライトアップされる点灯式が行われて、クリスマス後の12月26日まで開催される今年の『フラワー・イルミネーション』。点灯時間は17：00から20：00で、中学生以下の入園は無料です。

（※土日と、12月11日からは20：30まで営業時間を延長。）

　1970年の開園から50周年を昨年迎え、次なる50年へ。「浜松市民や舘山寺を訪れる人に、元気を与えられる場所で在り続けたい」と、はままつフラワーパーク従業員が一丸となって管理・運営にあたっています。

　既に来春の、桜やチューリップ、芝生の準備も進められており、イルミネーションが終わった後も引き続き楽しませてくれそうです。季節ごとの花々やイベント情報はWEBサイトで更新されていますのでぜひご覧下さい。

リンク：【はままつフラワーパーク】https://e-flowerpark.com/

（文・写真）浜松・浜名湖観光ライター　ジャンク板村