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まるでアロマテラピー?! 三ヶ日みかんの花はネロリの香り

2020.05.21

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ゴールデンウィーク中、友人からジャスミンのような華やかな香りを放つ封筒が届いた。

 開けると「三ヶ日ではみかんの花が咲き始めました。」から始まる手紙とともに、封筒いっぱいの白い小さな花が入っていた。もしかしてジャスミンだと思った香りは三ヶ日みかんの花なのか。一気に興奮した。浜松に住んでいれば誰もが知っているブランド「三ヶ日みかん」を当然私も知っている。大好物である。でも、みかんの花がこんなに美しくて鮮やかに香りを放つとは知らないまま暮らしていた。

 手紙には「みかんの花のハーブ名はネロリと言います。ネロリは・・・」と続く。みかんの花を知らない私だが、アロマのネロリは知っている。

 最近では、疲労回復・心身のメンテナンスとして女性だけでなく男性にも人気が高まっているアロマ。リラックス時間やリフレッシュにアロマを活用されている方も多いだろう。その中でも「ネロリ」は、天然の精神安定剤・最強の回復系アロマとして人気が高い。正確には、ネロリは数ある柑橘類の中でもビターオレンジ(和名は橙)の花から抽出されたもので、栽培にも時間がかかるため希少な精油の一つと言われるかなり高価なものだ。天然の精神安定剤と言われるネロリには、興奮と鎮静のバランスをとる効能があり、沈んだ気持ちを上げ前向きにし、また一方で興奮を落ち着かせてくれる効果があるという。それと同じ柑橘の三ヶ日みかんの花が5月の今、奥浜名湖で白く咲き誇り希少な香りを漂わせているのだ。

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 自粛期間が終わった先日、手紙をくれた友人に頼み、農園に連れていってもらった。

 お邪魔したのは、三ヶ日町下尾奈にある「まる敬農園」。笑顔が優しいとても気さくな三代目、外山紘之さんご夫妻にお話を伺った。

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 みかんが実っていない時期の畑に入るのは初めてである。雨上がりのこの日、強い日差しが降り注ぎ気温が高くなったが農園を渡る風がとても心地よい。みかんの花の開花は5月上旬に始まるため、すでに満開の時期は過ぎ地面に落ちている花もたくさんある。それでも木に近づくと優しい香りが漂ってきて、そこにいるだけで癒されるようだ。今年は開催できなかったが、去年はみんなで摘んだ花を蒸留してフローラルウォーターを作るイベントもあったそう。なんて魅力的なイベントだろう。外山さんご夫妻も友人も、歩きながら咲いている花をどんどん摘んでいく。

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 「きれいに咲いている花を摘む」のは可哀そうな気がするのだが、これは果実の生育を良くするために余分な蕾を間引く摘蕾(てきらい)という必要な作業なのだ。取ってはいけない蕾があるのでは?とドキドキして手が出せない私に「どれでも取ってよい」と言う。取ってはいけない蕾はないが、逆に取った方がよい蕾はあるそうだ。それは新芽の先についた蕾だ。この蕾は新芽からの養分をもらって一つだけ大きくなってしまう。来年に実をつけさせるために落としておく。

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 花が落ちてすでに小さな実になっているものもたくさん見つけてワクワクしてくる。最初はどの木も同じに見えたが、新芽が伸びている木、全然伸びていない木、高いところばかり花が咲いている木、違いが見えてきた。

 そして、手間をかけられて美味しく育つのが見えてくる。たった一時間お話を伺っただけなのに、順調な生育を願ってこれからの梅雨や夏の天候が気になりだした。

 ネロリの香りは、知らなかった奥浜名湖の魅力とともに私を一気に元気にしてくれたようだ。花が落ちた後、6月からは実を間引く摘果(てきか)という作業があり、それを手伝わせていただく約束も取り付けてきた。暑さと日焼けが大の苦手な私が、である。

 きっと今年の三ヶ日みかんは、今までで一番美味しくなるはずだ。

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編集部:廣上明子(海の湖HAMANAジェンヌ)

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