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とれたて耳より情報 Vol.23 春は梅から。全国でも珍しい引佐町奥山の昇竜しだれ梅

「春告草」の別名を持つ梅。名前のとおり、厳しい寒さが残る中わずかな春の陽光を頼りに咲き始め、水ぬるむ季節の訪れを告げてくれます。香りも芳しいその梅を、竜が天に昇るような形で楽しませてくれるのが、浜松市北区引佐町奥山の「昇竜しだれ梅庭園」。約280本のしだれ梅が咲き誇る奥山に、いちばん早い日本の春を見つけに行きませんか?

他には例がない自然美と造形美の融合

梅の木は実の採取を目的とする「実梅(みうめ)」と、花の鑑賞を目的とする「花梅(はなうめ)」に分けられます。浜松市北区引佐町のとんまくの里(奥山高原内)にある「昇竜しだれ梅」は、もちろん花梅。竜が雲をつかみ天に昇るような姿にデザインされた独特な樹形で、可憐な梅の花を楽しめます。

昇竜の姿は元になる梅の木にしだれる品種の梅の枝を接ぎ木し、さらに剪定(枝を切ること)をして造りあげたもの。成長が早くて根張りも強く、しっかりとした姿が特長で、こうした自然美と造形美を融合させたしだれ梅は全国的にもとても珍しく、他に例がありません。

大きな梅の盆栽です

写真:昇竜しだれ梅

昇竜しだれ梅の誕生はいまから46年前。浜松市西区呉松町の佐藤一敏さんが三方原大地の農園で始めました。梅の盆栽のことを「盆梅」といいますが、昇竜しだれ梅は鉢の中で育てるのではなく、地に植えた木を盆栽を整えるように剪定して仕立てていったのです。

その中の大木、樹齢40年〜50年のしだれ梅約80本を奥山高原内の流水庭園に移植したのが2001年1月。翌年1月にはさらに約200本の若木を植裁し、2月に「昇竜しだれ梅庭園」が開園しました。

尾形光琳の『紅白梅図』の世界

七段の滝が流れる流水庭園に咲き誇る昇竜しだれ梅。一本一本がしっかりと大地に根をおろし、上へ上へと勢いよく立ち上がっている姿は、まさに竜が天に向かって昇っていくよう。流水庭園ならではの水の流れとしだれ梅の競演も一興です。山の斜面に植えられた約200本の若木も大きく成長して、山全体で昇り竜を表現するような力強さと華やかさ。国宝、尾形光琳の『紅白梅図』の世界が、のどかな山の風景の中に広がっています。

昇竜しだれ梅祭り

写真:奥山高原園内

毎年しだれ梅の開花に合わせて開催される「昇竜しだれ梅祭り」。今年は2月16日(土)から始まります。期間中、園内のいっぷく茶屋では寒中の梅見の合間に暖をとれるよう、梅茶、または自家製梅シロップで作ったホットドリンクをサービス。

また、来園の1週間前までに予約(グループで利用の場合)すれば、梅のスペシャリストであるスタッフが、しだれ梅の育て方、剪定の仕方、鑑賞ポイントなどを懇切丁寧にガイドしてくれます。さらに、食事処「つわぶき庵」では、梅肉を使った料理など梅をテーマにした『梅ご膳』も登場予定。見て、飲んで、食べてと梅を満喫できる祭りは、3月下旬まで開催されます。

今年の見頃は3月5日〜15日

写真:昇竜しだれ梅の並ぶ園内

「梅は百花の魁(さきがけ)」ということわざや、梅の別名が「春告草」であることからもわかるように、寒さが残る中あらゆる花に先駆けて花を咲かせる梅。万葉集では実に100首以上に詠まれている、まさに日本の花です。

昇竜しだれ梅の開花は天候によっても変わってきますが、今年の盛りは3月5日から15日頃になる見込み。満開時にはしだれ梅のライトアップと夜間開園も予定されていて、幻想的な情景を楽しめます。園内のどこからでもそれぞれ趣のある梅見ができますが、とっておきの鑑賞ポイントが奥山高原内にある観覧車。眼下に紅白のコントラストが広がる梅庭園、さらに晴れていれば遠くに富士山を望むことができます。梅の花と富士山。日本の美の極みと春の訪れを、奥山高原で楽しみましょう。

引佐奥山とんまくの里「昇竜しだれ梅庭園(奥山高原内)」
[ 住所 ] 〒431-2200 静岡県浜松市北区引佐町奥山堂ノ上1736-1
[ 電話 ] 053-543-0234
[ FAX ] 053-543-0235
[ ホームページ ] http://www.okuhamanako.com/okuyamakougen

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